植物の達人~樹木医~
- 2018.11.22
- 植物を守る
植物の達人~樹木医~の仕事内容とは
こんにちは(^^)/
ここでは植物の達人として植物に携わる職業を紹介しています。
今回の植物の達人は「樹木医」です!
樹木医とは、文字通り樹木など植物の病気を治す職業です。人間が体調を崩すのと同様に、植物も排気ガスなどの大気汚染や害虫などから病気になってしまうことがあります。そのためまず診察・分析を行った上で必要に応じて肥料や薬剤などを与え治療していきます。さらにそうした治療だけでなく、樹木の調査や保護育成等も行います。
樹木は人と違って声を出すことができません。そのため樹木に起きている状況を把握するのはとても困難です。また薬も多く存在しているわけではないので、完治できるかどうかなど未開発なことが多いです。樹木医はそんな樹木に寄り添って、樹木の声を聴く仕事と言えます。
樹木の治療は主に、診察→分析→処置というステップを踏みます。診察では、細かく観察し状況を掴む必要があります。樹木や生育場所などを実際に目で見て観察することから始まり、樹勢や枝振り、周辺環境などを記録した診断書を作成することが多いそうです。ときには工業用内視鏡や放射線などの専門器具を使って検査をするときもあります。
分析では、診察で確認できた症状をさまざまな外的要因を視野に入れながら調べていきます。最後に処置を施します。季節や病気の進行具合によっても治療方法を変えなければなりません。実に複雑な作業です。
費用や手間を考えた時、他の木と取り替えてしまえばいいという結論になるときもあると思います。しかしもしそれが記念樹などだった場合、あるひとにとっては思い入れがあるはずです。こういった思いに応えのて、樹木を残すことも樹木医の仕事です。
樹木医になるためには、民間資格である樹木医認定試験に合格しなければなりません。樹木医試験を受けるには、次の二つのうちどちらかの条件を満たす必要があります。一つ目は、造園業や大学の研究所などで通算7年以上実務経験を積むことです。もう一つは、樹木医補の認定を受けた後1年以上の実務経験を積むことです。樹木医補とは大学等で、樹木学、植物病理学、などに関する基礎的な知識・技術を習得した人が受験資格をもつものです。
しかし樹木医だけで生活していくのは難しいのが現状です。そのため樹木医のほとんどはほかの仕事と並行しています。樹木医が多く就職している場所としては、造園業、大学の研究所、農業や林業の従事者などです。
樹木医は、まず樹木を好きであることが大切です。好きでなくてもできますが、樹木が好きであってこそ、樹木の気持ちを理解できると思います。
そして虫に抵抗がないことが挙げられます。樹木の病気の原因には昆虫が関係していることがあります。相当な数の虫が集まって大樹にダメージを与えたりします。こうした現場を目のあたりするので、虫が苦手な人は苦痛だと思います。
最終的には総合力が求められます。樹木についての知識だけではなく、周辺の土壌や地形、気象、動物、昆虫や菌類いたる多くの知識をもとに総合的に判断しなければなりません。樹木は周りに影響されながら、成長していくので変化に気付くことも大切です。
樹木医のやりがいは、処置を行ったあと治療の効果が目に見えてわかることだと思います。治療には長い期間がかかり、心身ともにハードなこと少なくなりません。だからこそ樹木が元気を取り戻したときは大きな喜びに繋がると思います。そしてその樹木の治療を依頼した人や、その樹木を見た人に喜んでもらえることはこの仕事の魅力だと思います。
今回は樹木医を紹介しましたがいかがだったでしょうか。
人間と同様に植物にも医者がいるなんて驚きでした。植物は話せない分、状況を掴むことが難しいと思いますが、その分治療をして効果があったときはすごくうれしいですよね!
それでは次回の達人記事をお楽しみに!
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